今日は、夢見るピエロです。青年へ。

去年、わたしの隣りに若い親子が引っ越して来ました。母上の教育がしっかりしていたのでしょうか、青年の生まれ持っての徳なのでしょうか、実に礼儀正しく優しい好青年なのです。12月も終わりの日、障害ある私がちょっとしたお願いがあって、彼の部屋のチャイムを押し、しつこくも声をかけた時の事でした。彼は眠っていたのかも知れません、声が私と分かると、何事ぞと飛び起きて、履物もはかず裸足で飛んできてくれたのです。私は恥ずかしいほど申し訳なく思ったものです。弱者への、青年の深い想いやりは、私メの生意気な青年時代とは大違いでした。それ故に返って彼が心配になりました。その礼儀正しい優しさが、他者への遠慮となり彼の道を、邪魔しないかとーーーー。世界は、歴史は、いつだって想像する以上に、多種多様です。人は、全く自由なのです。人は他者を深く傷つけない限り、何をしても良いのです。権力者になろうと、フウテンになろうと、或いは又、奇想天外に生きようと、好きなように思い切り生きてよいのです。

金、追えば 優しさ忘るが 世の習い

  優しさとれば 貧乏、君をまつ。

それ故に 先ずは力を つけるべし

   余裕を以って  優しさの、みち。